ドローンを利用して屋根を点検できることをご存じですか?
また、建物の高さによってははしごで屋根上に上がることができず、足場を組む必要があります。足場を組まなければならない場合、点検時間は更に長引いてしまうでしょう。
また、赤外線カメラをドローンに搭載すれば屋根の過熱度を確認できるため、屋根材の蓄熱状態も確認することができます。このように、ドローンは人の代わりに屋根の点検作業をしているだけでなく、ドローンだからこそ可能な点検もあるのです。
一方で、作業員自ら屋根に上る点検では、作業員が屋根の上で点検作業を行う必要があります。そのため、常に落下による怪我のリスクが隣り合わせなのです。
また、屋根の勾配が急な場合なども作業員による点検は難しいです。作業者が屋根の上に登れない場合は、足場を作らなければなりません。また、屋根が滑りやすく危険という理由で、雨上がりの時間帯や塗装直後の屋根なども作業員による点検は難しいでしょう。
依頼者も屋根の状態を確認できるので、修繕などが必要な場合に点検業者の説明を理解しやすくなります。作業員が屋根の点検を行う場合は、作業員しか現場の詳細を知ることはできません。
ドローンの騒音が聞こえる
触診による点検ができない
ドローンで応急処置はできない
ドローンの飛行は天候に左右される
ドローンの飛行音は機種によって異なるため一概には言えませんが、Phantom4 proと呼ばれるモデル(縦29cm×横29cm×高さ19.5cm)の騒音を室内で測ると平均で約87dbだったという記録があります。
触診によって判明する代表的な問題は、屋根部材の「ガタつき」です。ガタは目視で判断できず、実際に触って力をかける必要があります。
そのため、前もって応急処置が必要だと分かっている場合や、屋根材の下(内部)を点検する可能性がある場合にはドローンの利用を避けた方が良いでしょう。
小型無人機等飛行禁止法では、以下の対象施設周辺(敷地または区域および周囲約300m以内の地域)でドローンを飛行させることを禁じています。
ドローンを利用した屋根点検を行う場合は、降水確率や風速も考慮して日程調整することになるでしょう。中には、全天候型ドローン(防水ドローン)などもありますが、精密機器であるため、雨の時に飛行させることは少ないでしょう。
地上と上空で風速が異なることも多いため、実は上空の風が強くて屋根の点検を行えませんでしたなんてこともあるかもしれません。
また、航空法で定める区域であった場合は、ドローンの飛行に関して事前の許可が必要となります。そのため、点検業者が点検日までに所定の飛行申請を行います。
ドローンは天候によって飛行可否が左右されるため、予定日だけでなく予備日なども事前に設定しておくと安心です。
作業者による点検とは異なり、ドローンの屋根点検の場合は依頼者も一緒に屋根の状態を確認することができます。ドローンが撮影した映像を確認できるため、業者からの点検報告を理解しやすいです。
一度大きなトラブルが発生してしまうと、修理に高額な費用が必要となります。また、修理対応も長期化してしまい、対応が面倒になるでしょう。
ただし、これは最低限の目安なので、実際は10年周期よりも少し早めに点検しておくと安心できるでしょう。ちなみに、屋根と同様に外壁の点検タイミングも10年が目安と言われています。そのため、屋根と同時に外壁も点検すると手間が省けます。
ドローンによる屋根点検のメリット6つ
ドローンを屋根点検に利用することで得られるメリットは以下の通りです。ドローンの空撮を利用することで、効率よく作業を進めることができます。
- 短時間で点検を行える
- 細かな部分も点検できる
- 屋根が傷むリスクが無い
- 安全に屋根の点検ができる
- 屋根の高さや形状に制限がない
- 業者と共に屋根の状態を確認できる
短時間で点検を行える
ドローンで屋根を点検する場合、空中から広範囲の点検が可能なため短時間での点検作業を終えることができます。作業員による屋根点検の場合は、安全に点検作業を行うための準備や、屋根上での点検作業に時間がかかってしまうのです。また、建物の高さによってははしごで屋根上に上がることができず、足場を組む必要があります。足場を組まなければならない場合、点検時間は更に長引いてしまうでしょう。
細かな部分も点検できる
ドローンを屋根の近くまで接近させたり、ドローンに高性能のカメラを搭載することで細かな点検を行うことができます。作業員が屋根の上から確認しづらいような場所も、ドローンであれば空中から簡単に確認できます。また、赤外線カメラをドローンに搭載すれば屋根の過熱度を確認できるため、屋根材の蓄熱状態も確認することができます。このように、ドローンは人の代わりに屋根の点検作業をしているだけでなく、ドローンだからこそ可能な点検もあるのです。
屋根が傷むリスクが無い
ドローンは屋根に接触することなく点検を行うことができるため、点検作業によって屋根が傷んだり壊れたりするリスクはありません。人が屋根の点検を行う場合は、どうしても屋根の上を歩く必要があるため、屋根が傷む可能性があるのです。安全に屋根の点検ができる
ドローンを利用して屋根の点検を行う場合、作業員は地上からドローンの映像を確認するだけなので安全に作業を行うことができます。また、多くの場合、ドローンは自動操縦ができるため、操縦ミスなどによる危険性もほとんどありません。一方で、作業員自ら屋根に上る点検では、作業員が屋根の上で点検作業を行う必要があります。そのため、常に落下による怪我のリスクが隣り合わせなのです。
屋根の高さや形状に制限がない
ドローンによって空中から屋根の点検を行うため、点検対象の高さや形状は制限になりません。作業員が屋根の点検を行う場合、はしごでは登れない2~3階建ての建物を点検できない可能性があります。また、屋根の勾配が急な場合なども作業員による点検は難しいです。作業者が屋根の上に登れない場合は、足場を作らなければなりません。また、屋根が滑りやすく危険という理由で、雨上がりの時間帯や塗装直後の屋根なども作業員による点検は難しいでしょう。
業者と共に屋根の状態を確認できる
ドローンを用いた屋根点検の場合、ドローンが空撮した映像を元に点検を行います。タブレットで映像を確認することができるため、点検業者と共に屋根の状態を確認できるのが特徴です。依頼者も屋根の状態を確認できるので、修繕などが必要な場合に点検業者の説明を理解しやすくなります。作業員が屋根の点検を行う場合は、作業員しか現場の詳細を知ることはできません。
ドローンによる屋根点検のデメリット
一方で、ドローンによる屋根点検のデメリットは以下の通りです。
ドローンの騒音が聞こえる
ドローンで屋根の点検を行う際には、ドローンを飛行させる必要があるため、4つのプロペラの羽音が騒音となります。ドローンの飛行音は機種によって異なるため一概には言えませんが、Phantom4 proと呼ばれるモデル(縦29cm×横29cm×高さ19.5cm)の騒音を室内で測ると平均で約87dbだったという記録があります。
触診による点検ができない
ドローンによる屋根点検では触診による点検を行えません。医師の診断と同様に、屋根点検でも触診によって得られる情報は多いです。触診によって判明する代表的な問題は、屋根部材の「ガタつき」です。ガタは目視で判断できず、実際に触って力をかける必要があります。
ドローンで応急処置はできない
ドローンで屋根点検を行った場合は、損害を発見したとしてもすぐに応急処置を行うことはできません。また、屋根材を剥がして内部の点検をすることもできません。そのため、前もって応急処置が必要だと分かっている場合や、屋根材の下(内部)を点検する可能性がある場合にはドローンの利用を避けた方が良いでしょう。
建物の立地によっては飛行できない
ドローンによる屋根点検は、建物の立地によってドローンの飛行を制限される可能性があります。ドローンの飛行は航空法や小型無人機等飛行禁止法などによって制限されており、定められた規則を守って飛ばす必要があるのです。小型無人機等飛行禁止法では、以下の対象施設周辺(敷地または区域および周囲約300m以内の地域)でドローンを飛行させることを禁じています。
- 国会議事堂
- 外国公館等
- 原子力事業所
- 内閣総理大臣邸
- その他の国の重要な施設等
- 人口集中地域
- 空港等の周辺
- 地表面から150m以上の高さ
ドローンの飛行は天候に左右される
ドローンは屋根点検を行う日の天候によって、飛行可否が左右されます。基本的に雨と風はドローンの天敵です。そのため、突然の雨や強風によってドローンの屋根点検が中止になる可能性があるのです。ドローンを利用した屋根点検を行う場合は、降水確率や風速も考慮して日程調整することになるでしょう。中には、全天候型ドローン(防水ドローン)などもありますが、精密機器であるため、雨の時に飛行させることは少ないでしょう。
地上と上空で風速が異なることも多いため、実は上空の風が強くて屋根の点検を行えませんでしたなんてこともあるかもしれません。
ドローンの屋根点検を実施するまでの流れ
ドローンによる屋根点検を受けたい方に向けて、申し込みから調査の流れを解説します。基本的には、以下5ステップです。
- ドローン対応の屋根点検業者に依頼する
- 屋根の点検業者がドローン使用可否を確認する
- 点検作業を実施する日時を決める
- 点検当日の作業に立ち会う
- 点検結果のデータを受け取る
①ドローン対応の屋根点検業者に依頼する
まずは、ドローンによる屋根点検を行っている業者を探します。屋根点検を行う業者は多くありますが、その全てでドローンを導入しているわけではありません。インターネットで検索をして、気になる業者を探してみましょう。②屋根の点検業者がドローン使用可否を確認する
ドローン対応の屋根点検業者へ作業を依頼すると、点検業者にて対象物件周辺のドローン飛行可否を調べます。ここで、対象物件が小型無人機等飛行禁止法に定める地域であった場合、ドローンを飛ばすことはできません。また、航空法で定める区域であった場合は、ドローンの飛行に関して事前の許可が必要となります。そのため、点検業者が点検日までに所定の飛行申請を行います。
③点検作業を実施する日時を決める
対象物件がドローンの飛行可能区域であれば、次に点検作業の実施日を決定します。場合によっては、天気予報の結果から実施を延期することなどもあるでしょう。ドローンは天候によって飛行可否が左右されるため、予定日だけでなく予備日なども事前に設定しておくと安心です。
④点検当日の作業に立ち会う
ドローンによる屋根点検を行う場合は、基本的に点検当日に作業の立ち合いが必要となります。そのため、点検日が決まれば予定を空けておくようにしましょう。作業者による点検とは異なり、ドローンの屋根点検の場合は依頼者も一緒に屋根の状態を確認することができます。ドローンが撮影した映像を確認できるため、業者からの点検報告を理解しやすいです。
⑤点検結果のデータを受け取る
点検作業が終われば、当日中もしくは後日に点検結果の報告を受けることになります。もし、点検にて不具合が発見された場合は、修繕の見積書も同時に受け取ることになるでしょう。屋根点検の重要性
ここまでドローンによる屋根点検のメリットやデメリットについて解説しましたが、そもそも屋根点検の重要性を理解されていない方が多いように思われます。そのため、この章では屋根点検の重要性について解説します。
屋根点検に対する考え方
屋根=頑丈というイメージから屋根の点検はあまり積極的に実施されませんが、どんな屋根材であっても劣化症状は必ず発生します。放置しておくと、雨漏りなどの重大なトラブルに発展する可能性もあるため、定期的な点検が必要となるのです。一度大きなトラブルが発生してしまうと、修理に高額な費用が必要となります。また、修理対応も長期化してしまい、対応が面倒になるでしょう。
屋根点検を行うタイミング
屋根は定期点検をすべきだと説明しましたが、屋根点検のタイミングは10年が目安です。一般的に、約10年ごとにメンテナンスを行うと、長期的に綺麗な状態を維持できると言われています。ただし、これは最低限の目安なので、実際は10年周期よりも少し早めに点検しておくと安心できるでしょう。ちなみに、屋根と同様に外壁の点検タイミングも10年が目安と言われています。そのため、屋根と同時に外壁も点検すると手間が省けます。
ドローンによる屋根点検|まとめ
この記事では、ドローンによる屋根点検に関して、メリットやデメリット、ドローン点検を行う場合の流れについて解説致しました。ドローンは安全性や作業効率の良さなどにメリットがありますが、その裏にはデメリットもあります。屋根の状態や目的に応じて、ドローンによる屋根点検と作業者による屋根点検を使い分けると良いでしょう。
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